「良い物件が見つかったので、契約しても大丈夫でしょうか?」
これは、当事務所へ最も多く寄せられるご相談の一つです。
旅館業許可をご検討されている方の多くは、
- 古民家
- 町家
- 空き家
- マンション
- テナントビル
など、魅力的な物件を見つけてからお問い合わせいただきます。
しかし、ここで一つお伝えしたいことがあります。
「旅館業に向いている物件」と「旅館業許可が取得できる物件」は必ずしも同じではありません。
外観が魅力的でも、立地が良くても、価格が安くても、法令上の条件を満たさなければ旅館業として営業できない場合があります。
実際に、
「契約した後に相談したら営業できないことが分かった」
というケースも決して珍しくありません。
今回は、物件契約前に必ず確認していただきたい10のチェックポイントをご紹介します。
① 用途地域を確認する
最初に確認したいのが用途地域です。
旅館業は、どこでも自由に営業できるわけではありません。
地域によっては、建築基準法などの関係で確認が必要となるケースがあります。
「駅前だから大丈夫」
「観光地だから問題ない」
とは限りません。
用途地域は必ず確認しましょう。
② 建物の用途を確認する
現在の建物がどのような用途で使用されているのかも重要です。
住宅として使用されている建物なのか。
店舗として使用されている建物なのか。
用途によって確認すべき内容が変わります。
③ 図面は残っていますか?
古民家では非常に多いのですが、
図面が残っていないケースがあります。
また、
図面があっても、
現況と一致しないこともあります。
実際には増築されていたり、
間取りが変更されていたりすることもあります。
旅館業許可では図面が必要になるため、
契約前に確認しておきたいポイントです。
④ 消防設備はどうなっていますか?
宿泊施設では宿泊者の安全確保が最優先です。
そのため、
建物によっては、
- 消火器
- 誘導灯
- 自動火災報知設備
- 火災通報装置
などの設備が必要になる場合があります。
建物によって必要な設備は異なります。
工事費用も変わりますので、
早い段階で確認しておくことをおすすめします。
⑤ 建物の状態はどうですか?
築年数が古い建物では、
雨漏りや腐食、
設備の老朽化などが見つかることがあります。
旅館業では、
宿泊者が安心して利用できる環境を整える必要があります。
建物の状態は事前に確認しておきましょう。
⑥ 駐車場は必要ですか?
エリアによっては、
駐車場の有無が宿泊予約に大きく影響します。
また、
駐車方法によっては、
近隣住民とのトラブルになることもあります。
立地に応じた検討が必要です。
⑦ 周辺環境を確認する
旅館業では、
近隣との共存も重要です。
例えば、
住宅地では、
- 深夜の騒音
- ゴミ出し
- 路上駐車
などへの配慮が求められます。
実際に現地を歩いてみると、
昼間では分からないことに気付くこともあります。
⑧ リフォーム費用はいくらかかるか
「物件価格は安かった。」
しかし、
リフォーム費用が高額になり、
結果的に予算を大きく超えてしまうケースがあります。
旅館業では、
営業に必要な設備や改修工事が発生することもあります。
建物価格だけで判断しないことが重要です。
⑨ 開業までどれくらいかかるか
旅館業許可は、
申請すればすぐ営業できる制度ではありません。
行政との協議、
消防設備工事、
必要書類の作成など、
様々な準備があります。
観光シーズンに合わせて開業したい場合は、
早めの準備が重要です。
⑩ 契約前に専門家へ相談する
そして最後に、
最も重要なのが、
契約前に相談することです。
物件契約後では、
- 手付金
- 仲介手数料
- 家賃
- 内装工事費
など、
すでに多くの費用が発生していることがあります。
契約前であれば、
別の物件を選ぶという選択肢もあります。
そのため、
当事務所では契約前のご相談をおすすめしています。
実際によくあるご相談
当事務所では、
次のようなご相談を多くいただいています。
- 古民家を購入しようと思っている
- 空き家を宿泊施設にしたい
- マンションで簡易宿所を始めたい
- テナントビルで宿泊施設を運営したい
- 旅館業と民泊のどちらが良いか分からない
これらはすべて、
契約前にご相談いただくことで、
より適切なご提案が可能になります。
当事務所の事前調査について
当事務所では、
物件契約前の段階から、
- 現地調査
- 保健所との協議
- 建築関係の確認
- 消防関係の確認
- 用途地域の確認
- 必要な改修工事の整理
- 開業までのスケジュール作成
などを行っています。
「この物件で旅館業ができるのか。」
という疑問に対し、
できる限り具体的な調査結果をご提供しています。
まとめ
旅館業の開業では、
物件選びが成功の大きなポイントになります。
しかし、
魅力的な物件であることと、
旅館業許可を取得できることは別の問題です。
契約後に問題が見つかると、
時間も費用も大きな負担になります。
だからこそ、
「契約してから相談」ではなく、「契約する前に相談する」
ことが重要です。
宿泊事業を成功させるためにも、
物件が決まった段階で、一度専門家へ相談されることをおすすめします。
お問い合わせ
行政書士高見裕樹事務所
〒921-8145
石川県金沢市額谷3丁目2番地 和峰ビル1階北
TEL:076-203-9314
お問い合わせフォーム
https://takami-gs.com/contact/
「この物件で旅館業ができるだろうか?」
そのような段階からでもお気軽にご相談ください。
当事務所では、物件契約前の事前調査を重視し、保健所・建築・消防などの確認を行ったうえで、開業までのスケジュールや必要な工事も含めてご提案いたします。