スナックやラウンジ、キャバクラなどの風俗営業許可を取得すると、
「これで手続はすべて終わった」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、風俗営業許可は、許可を取得した後も注意が必要です。
営業を続けている間に申請時の内容から変更があった場合、その内容によっては公安委員会への変更届や事前の承認が必要になることがあります。
「ちょっと店内を改装しただけ」
「管理者が辞めたので別のスタッフに変えただけ」
という場合でも、風営法上の手続が必要になる可能性があります。
今回は、風俗営業許可取得後に注意したい変更手続について解説します。
1.風俗営業許可は「許可を取って終わり」ではありません
風俗営業許可を申請する際には、
・営業者
・営業所の所在地
・営業所の名称
・管理者
・営業所の構造や設備
・法人の場合は役員
など、さまざまな事項を公安委員会へ届け出ます。
そのため、許可を取得した後にこれらの内容が変わった場合には、変更内容に応じた手続が必要になります。
ここで重要なのは、
変更してから届け出ればよいものと、変更する前に手続が必要なものがある
ということです。
2.店名を変更した場合
例えば、
「スナック○○」から「Lounge○○」へ店名を変更した
というケースです。
営業者や営業場所自体は変わっていなくても、営業所の名称は許可申請時に届け出ている事項です。
そのため、店舗名を変更した場合には、変更手続について確認する必要があります。
看板やSNS、名刺などの店名だけ先に変更して、風俗営業許可の変更手続を忘れないように注意しましょう。
3.管理者が変わった場合
風俗営業では、営業所ごとに管理者を選任します。
例えば、
「管理者にしていたスタッフが退職した」
「店長が変わったので管理者も変更したい」
という場合です。
このような場合にも変更手続が必要になります。
また、新しく管理者になる人についても、風営法上の要件を確認する必要があります。
単に「新しい店長だから管理者にしておこう」というだけではなく、変更前に必要な確認をしておくことが大切です。
4.法人の役員が変わった場合
法人名義で風俗営業許可を取得している場合には、会社の役員についても注意が必要です。
例えば、
・取締役が新しく就任した
・取締役が退任した
・代表取締役が変更になった
などです。
風俗営業許可では法人役員についても欠格事由が確認されるため、会社の登記だけ変更して終わりとは限りません。
新しく役員を迎える場合には、その方が風営法上の欠格事由に該当しないかについても確認しておいた方がよいでしょう。
5.店内の改装は特に注意
営業中の店舗で特に注意したいのが内装工事です。
例えば、
「客席を増やしたい」
「壁を作ってVIP席を設けたい」
「カウンターの位置を変えたい」
「間仕切りを設置したい」
といったケースです。
風俗営業許可では、客室の面積や構造、見通しなどが審査されています。
そのため、許可取得時の店舗から構造・設備を変更する場合には、その内容によって事前の承認が必要になることがあります。
つまり、
「工事をしてから警察へ届ければいい」
とは限りません。
内容によっては、工事を行う前に手続を済ませる必要があります。
6.壁や間仕切りを作る場合は要注意
スナックやラウンジなどでは、
「お客様から個室が欲しいと言われた」
「VIPスペースを作りたい」
という理由で、店内に壁や間仕切りを設置したくなることがあります。
しかし、風俗営業許可では、客室内部の見通しが重要な審査項目の一つです。
何気なく設置した間仕切りによって、客室内の見通しに問題が生じる可能性があります。
家具や設備の配置変更についても、内容によっては許可基準との関係を確認した方がよい場合があります。
大きな改装を行う予定がある場合には、内装業者へ工事を発注する前に風営法上問題がないか確認することをおすすめします。
7.照明を変更する場合も確認を
店舗の雰囲気を変えるため、
「照明を暗くしたい」
ということもあると思います。
しかし、風俗営業では営業所内の照度について基準があります。
特にスナックやラウンジなどでは、雰囲気づくりを優先して照明を暗くした結果、風営法上の基準に抵触することがないよう注意が必要です。
内装をリニューアルする際には、壁や客席配置だけでなく、照明設備についても確認しておきましょう。
8.営業者そのものを変更する場合はさらに注意
特に注意したいのが、
「今の店を別の人に譲りたい」
というケースです。
例えば、現在個人で営業している店舗を法人に変更したり、別の経営者へ店舗を譲ったりする場合です。
営業者の変更は、単なる店名変更や管理者変更と同じように考えることはできません。
風俗営業許可は、基本的に「店舗についている許可」ではなく、営業者に対して与えられる許可です。
そのため、
「同じ場所で同じ店名のまま営業するから、許可もそのまま使える」
と自己判断するのは危険です。
営業主体を変更する予定がある場合には、必ず事前に手続を確認しましょう。
9.「変更してから相談」より「変更する前に相談」
風俗営業の変更手続で大切なのは、
変更を実行する前に確認することです。
特に、
・店舗の改装
・客室面積の変更
・壁や間仕切りの設置
・営業者の変更
などは、先に工事や契約を進めてしまうと、後から修正するのが大変になる可能性があります。
「これくらいの変更なら届出はいらないだろう」と判断せず、分からない場合には事前に確認することをおすすめします。
10.こんなときは一度ご相談ください
すでに風俗営業許可を取得して営業している店舗でも、
・店名を変更する
・管理者が退職する
・法人の役員が変わる
・店内を改装する
・VIP席を作る
・壁や間仕切りを設置する
・照明を変更する
・個人営業から法人営業に変更する
・店舗を別の人へ譲る
などの場合には、風営法上の手続が必要かどうか確認しておきましょう。
「変更届でよいのか」「事前の承認が必要なのか」「新たな許可申請が必要なのか」は、変更内容によって異なります。
まとめ
風俗営業許可は、許可証を受け取ったらすべて終了というものではありません。
営業開始後も、許可申請時の内容から変更が生じた場合には、その都度、必要な手続を確認することが大切です。
特に店舗の内装工事や営業者の変更は、手続の内容を確認してから進めることをおすすめします。
行政書士高見裕樹事務所では、新規の風俗営業許可申請だけでなく、許可取得後の各種変更手続についても対応しています。
「店を少し改装したいけれど届出は必要?」
「管理者が変わるけれど、何を提出すればいい?」
「個人から法人に変更したい」
といったご相談も承ります。
石川県・金沢市で旅館業・民泊、風俗営業、各種許認可をご検討の方は、行政書士高見裕樹事務所までお問い合わせください。
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