開業前に行政書士へ相談するメリットとは?物件契約後では遅いケースを実例を交えて解説
「良い物件が出たので、先に契約しようと思っています。」
「契約してから相談しても大丈夫ですよね?」
「まずは物件を押さえて、それから許可を考えます。」
開業相談で、このようなお話を伺うことは少なくありません。
もちろん、人気エリアの物件はすぐに埋まってしまうことがあります。
「早く決断しないと他の人に取られてしまう。」
そう考えるお気持ちもよく分かります。
しかし、許認可が関係する事業では、
『先に物件を契約する』ことが、最も大きなリスクになることがあります。
実際、
- 旅館業を始めたかったが営業できなかった
- ガールズバーを開業したかったが必要な手続きが違っていた
- 高額な内装工事をした後に問題が見つかった
というケースもあります。
そして、多くの場合、
契約前に確認していれば防げた
可能性があります。
今回は、なぜ開業前の相談が重要なのか、行政書士へ事前相談するメリットについて解説します。
開業で最も重要なのは「物件」
許認可業務というと、
「申請書を作る仕事」
というイメージを持たれることがあります。
もちろん、申請書類の作成も重要です。
しかし、実務上は、
どの物件で営業するのか
が最も重要になります。
なぜなら、
物件によって、
- 営業できる
- 多額の工事が必要になる
- 手続きが複雑になる
- そもそも営業できない
という違いが生じるからです。
つまり、
許認可では、
申請書を作る前の段階で、
結果の大部分が決まっていることも少なくありません。
「契約してから考える」が危険な理由
一般的な小売店であれば、
物件を借りて、
内装工事をして、
営業を始めることができます。
しかし、
許認可が関係する事業では、
そう簡単にはいきません。
例えば、
- 建築上の問題
- 消防設備の問題
- 用途地域の問題
- 必要な許可の違い
など、
様々な確認事項があります。
そのため、
「契約してから考える」
という進め方をしてしまうと、
後戻りが難しくなることがあります。
実例① 古民家を購入したが想定外の費用が発生した
近年、
古民家を活用した宿泊施設が人気です。
しかし、
「雰囲気が良かった」
「価格が安かった」
という理由だけで購入すると、
後から様々な課題が見つかることがあります。
例えば、
- 図面がない
- 消防設備の整備が必要
- 建物の現況と資料が一致しない
などです。
結果として、
想定以上の費用が必要になり、
事業計画そのものを見直すケースもあります。
実例② 居抜き物件を契約したが営業できなかった
夜のお店では、
居抜き物件が人気です。
既存の設備を利用できるため、
初期費用を抑えられるメリットがあります。
しかし、
「前も夜のお店だったから大丈夫」
と考えてしまうのは危険です。
例えば、
- 必要な手続きが違う
- 店舗構造が合わない
- 営業内容に問題がある
というケースがあります。
結果として、
契約後に、
大幅な計画変更を余儀なくされることがあります。
実例③ 内装工事をやり直すことになった
「オープンを急ぎたい。」
という理由で、
先に内装工事を始めるケースがあります。
しかし、
事前確認が不十分なまま工事を進めると、
- 客席の配置変更
- 区画の変更
- 設備の追加工事
などが必要になる場合があります。
内装工事には、
多額の費用がかかります。
やり直しになれば、
時間的にも経済的にも大きな負担になります。
行政書士へ事前相談するメリット① 必要な手続きが分かる
開業相談では、
「何の許可が必要ですか?」
というご質問をよくいただきます。
例えば、
- 飲食店営業許可
- 深夜酒類提供飲食店届出
- 風俗営業許可
- 旅館業許可
など、
業種によって必要な手続きは異なります。
また、
同じ業種でも、
営業内容によって必要な手続きが変わる場合もあります。
事前相談を行うことで、
まず何をすべきかを整理できます。
行政書士へ事前相談するメリット② 開業までのスケジュールが見える
「来月にはオープンできますか?」
というご質問も多くいただきます。
しかし、
許認可には一定の準備期間が必要です。
例えば、
- 行政協議
- 図面作成
- 消防設備工事
- 申請手続き
など、
様々な準備があります。
事前相談を行うことで、
無理のないスケジュールを立てやすくなります。
行政書士へ事前相談するメリット③ 想定外の費用を把握できる
開業時に問題となりやすいのが、
想定外の出費です。
例えば、
- 消防設備費
- 改修工事費
- 看板設置費
- 図面作成費
などです。
「家賃だけ見て決めてしまった。」
というケースでは、
後から資金計画が大きく狂うことがあります。
事前相談を行うことで、
必要となる費用をある程度把握しやすくなります。
行政書士へ事前相談するメリット④ 「できない物件」を避けられる
これが最も大きなメリットかもしれません。
開業では、
「良い物件」
と
「営業できる物件」
は必ずしも一致しません。
雰囲気が良くても、
立地が良くても、
価格が安くても、
営業できなければ意味がありません。
だからこそ、
契約前に、
「本当に営業できるのか」
を確認することが重要になります。
当事務所で行っている事前調査
当事務所では、
開業前の段階で、
- 用途地域
- 建築関係
- 消防関係
- 店舗構造
- 必要な許可や届出
- 開業スケジュール
などを総合的に確認しています。
旅館業、
簡易宿所、
コンカフェ、
ガールズバー、
BAR、
ラウンジなど、
様々な業種について、
「この物件で本当にできるのか」
という視点でサポートしています。
「相談するのは契約前」が基本
もちろん、
契約後でもご相談は可能です。
しかし、
契約前の方が、
選択肢は圧倒的に多くなります。
物件を変更することもできますし、
条件交渉ができることもあります。
一方、
契約後になると、
既に大きな費用が発生しているケースもあります。
そのため、
開業を考え始めた段階で、
一度相談していただくことをおすすめしています。
まとめ
許認可が関係する事業では、
「まず物件を押さえる」
という進め方が、
大きなリスクになることがあります。
旅館業でも、
夜のお店でも、
物件によって、
必要な手続きや費用は大きく変わります。
また、
場合によっては、
営業自体が難しいケースもあります。
だからこそ、
「契約してから相談」ではなく、「契約する前に相談する」
ことが非常に重要です。
開業を成功させるためには、
まず、
「この物件で本当にできるのか」
を確認することから始めましょう。
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行政書士高見裕樹事務所
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