風俗営業の図面は“建築士レベル”でなければ通らない。

風俗営業許可は、
「書類＋図面」で審査されますが、
とくに 図面の完成度が許可の成否に直結 します。

よくある失敗——

• ネットで作った簡易図面は即NG
• 居抜き図面をそのまま出してNG
• 建築図をそのまま提出してNG
• 寸法が曖昧でNG
• 死角が残っていてNG
• 照度計算がなくてNG

風営の図面は、建築図とはまったく別物。
これは金沢市でも全国でも共通です。

この記事では、
風俗営業図面のNG例を実務ベースで徹底解説し、
“なぜ建築士レベルが必要なのか”
“どう作れば合格レベルになるのか”
を詳しく説明します。

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◆ 第1章｜風俗営業で必要な図面一覧（最低8〜12枚）

まず、必要図面を整理すると以下の通り。

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【風営法 専用図面一覧】

① 平面図（最重要）

• すべての寸法
• 席数
• カウンター高さ
• 出入口の位置
• 見通し
• 隠れスペースの排除

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② 客室配置図

席番号・客席の位置を全て表示。

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③ 照度図（ルクス計算図）

風俗営業は 10ルクス以上 が必要。
照明位置と照度を計測して図示。

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④ 見通し図（死角なし証明図）

監視可能範囲を線で描く。

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⑤ 監視カメラ位置図

• 死角がないか
• 店内全体が映るか
• 録画装置の設置位置

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⑥ 出入口配置図（動線図）

裏口がある場合は封鎖計画も必要。

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⑦ 隣接状況図（周辺の家屋・道路幅）

騒音・青少年保護の観点から重要。

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⑧ 立面図（必要に応じて）

建屋の構造が複雑な場合。

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⑨ 内装仕上げ表

• 壁
• 床
• 天井

が建築基準法に適合しているかの説明。

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⑩ 音響図（カラオケ使用時）

スピーカー位置・音の反射を記載。

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✔ 建築図1枚では絶対に足りない

✔ 風営法の目的＝監視・照度・安全性 を満たす図面が必須

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◆ 第2章｜図面のNGパターン（トップ15）

金沢市生活安全課で頻発しているNG例をまとめます。

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❌ NG1：間取り図レベルの簡易図面

ネットの簡易ソフトなどで作った図面は
寸法がなく詳細が不十分で即NG。

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❌ NG2：席番号がふられていない（席数不明）

警察は席数と照度の関係をチェックするため、
席番号が必須。

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❌ NG3：照度が“体感”でしか書かれていない

例：
「十分に明るい照明を設置」
→ この表現では絶対に通らない。

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❌ NG4：死角（見通せない場所）が残っている

• 柱の裏
• ボックス席の陰
• カウンター端の奥
• 2段ステップ
• 暗いスペース

死角が残ると即NG。

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❌ NG5：裏口があるのに封鎖対応が図面にない

裏口は最難関ポイント。
封鎖方法・鍵の管理まで書く必要。

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❌ NG6：カウンターから全席が見えない

監視義務に反する構造は通らない。

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❌ NG7：建築図をそのまま持ち込む

建築用図面は
「勾配」「天井高」等の情報はあるが、
風営法に必要な情報（照度・死角）がない。

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❌ NG8：家具のサイズが不明（席の広さが判断不可）

ボックス席はサイズが命。
広さ・距離・高さがないと審査できない。

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❌ NG9：スピーカーの位置が不正確

音量問題は近隣トラブルにつながるため
慎重に見られる。

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❌ NG10：客席数と図面の席数が不一致

よくあるミス。
席番号を振り直すだけでも再提出になることも。

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❌ NG11：出入口の扉の“開放方向”が書かれていない

非常時の避難に関わるため重要。

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❌ NG12：間仕切りの高さが不明

背の高いパーテーションは
許可不可になることがある。

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❌ NG13：消火器・誘導灯の位置が不記載

消防との整合性が必要。

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❌ NG14：“VIPルーム”の扱いが曖昧

個室扱いになると即NG。
構造を変える必要がある。

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❌ NG15：現地と図面が一致しない

最悪の場合、
「虚偽申請の疑い」としてやり直し。

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◆ 第3章｜警察が図面で“最も重視する”3つのポイント

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① 死角ゼロ（見通し確保）

警察が最も気にするのは
店内で何が行われているかを従業員が把握できるか。

死角が残ると

• 違法行為
• 客トラブル
• 指導介入の遅れ
  につながるため、非常に厳しい。

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② 照度（10ルクス以上）

照度図が必須。
店舗によっては「15〜20ルクス以上」を求められることもある。

※特にキャバクラ・クラブ系は厳しい。

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③ 出入口（裏口含む）の管理

裏口の扱いは最重要。

• 使用不可にする
• 非常用としての扱い
• 建具の変更
• 鍵の管理

警察は裏口を非常に警戒している。

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◆ 第4章｜金沢市の“図面審査の特徴”

実務経験から、
金沢市生活安全課の特徴をまとめます。

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① ボックス席の高さチェックが細かい

背もたれが高いと “死角扱い” にされる。

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② カウンターからの見通しを重視

席配置を変更することも多い。

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③ 照度図の作り方に厳しい

照度数値の根拠が求められる。

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④ 裏口は必ず封鎖するか、構造変更を求められる

原則裏口はNG。

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⑤ 間取り変更が必要になるケースが多い

居抜き物件は特に。

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◆ 第5章｜良い図面＝許可取得の近道（当事務所の実務）

当事務所では、
風営法専用の図面テンプレートと
建築士レベルのCADデータを使用して図面作成します。

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【当事務所の図面作成の特徴】

● CADでミリ単位で作成

● 死角ゼロを証明する見通し線を書き込む

● 照度は実測値を図示

● 裏口封鎖の方法を明記

● 席番号・スピーカー・カメラ位置も記載

● 警察が読みやすい構成に統一

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◆ 第6章｜失敗事例（図面NGによる遅延）

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事例①：ネット作成の簡易図面で再提出 → 1ヶ月遅れる

寸法不明・席数不明で即NG。

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事例②：居抜き図面をそのまま提出 → 現地と不一致でやり直し

「店をそのまま使う」はほぼ通らない。

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事例③：裏口管理が曖昧 → 工事が必要になり2ヶ月遅延

鍵の管理方法まで求められた。

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事例④：照度不足 → 照明器具を追加工事

工事費が予定の2倍に。

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◆ まとめ：風俗営業の図面は専門家レベルでなければ通らない。

• 死角
• 照度
• 席数
• 見通し
• 裏口
• 監視

風営法は“店舗構造の細かい部分”まで法律で決められているため、
図面の精度が極めて重要です。

風俗営業許可が
「難しい」と感じられる理由は、
この図面審査の厳しさにあります。

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