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「簡易宿泊所 vs 住宅宿泊事業(民泊)」どっちが有利?徹底比較2025|金沢で選ぶべき運用形態を行政書士が解説

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「民泊と簡易宿泊所、どっちがいいの?」が最も多い相談です。

旅館業の相談で最も多い質問がこれです。

「簡易宿泊所と民泊は、何が違うんですか?」
「Airbnbでやるなら、どっちが得なんですか?」
「金沢市は旅館業の方が有利って本当?」

結論から言うと…


**【収益性・自由度を求めるなら → 簡易宿泊所】

【低コストで軽めに始めるなら → 民泊(住宅宿泊事業)】**


ただし、
物件の場所(用途地域)・広さ・構造
住民との関係・消防・建築
などで
どちらが適しているかが180度変わる のが現実です。

この記事では、
旅館業(簡易宿泊所)と民泊(住宅宿泊事業)の違いを、
要件、コスト、収益性、審査の厳しさ、金沢市の実務
に基づいて比較します。


◆ 第1章|まず結論:民泊と簡易宿泊所は全く違う制度です


【民泊(住宅宿泊事業)】の特徴

  • 年間180日まで
  • 住宅を使う(=住む用途を前提)
  • 届出制(許可ではない)
  • 用途地域の制限が緩い
  • 初期費用が低め
  • 24時間対応の管理者が必要

【簡易宿泊所(旅館業)】の特徴

  • 年間365日営業できる
  • “宿泊施設”として扱われる
  • 許可制(建築・消防が厳しい)
  • 収容人数の制限なし
  • Airbnb・Booking・楽天でも掲載自由
  • ほぼすべての用途地域で可(工業地帯以外)

◆ 第2章|【比較①】営業日数:民泊は180日制限が最大のデメリット


● 民泊(住宅宿泊事業)

  • 年間180日まで(上限)
  • 180日を超える営業は“違法”
  • 特に金沢市では監視が厳しい

❌ Airbnb運営に不向き

180日制限により収益性が大幅に落ちる。


● 簡易宿泊所(旅館業)

  • 年間365日営業可能
  • 宿泊数・人数の制限なし

◎ 高稼働率が可能で収益性が高い

1棟貸し・町家宿に最適。


◆ 第3章|【比較②】用途地域の制限:民泊は緩い/旅館業は中間


● 民泊(住宅宿泊事業)

住宅用途であれば基本どこでも可
(第一種低層住居、第一種住居、田んぼエリアでも届出できる)


● 簡易宿泊所(旅館業)

以下の用途地域で可能:

  • 第一種住居
  • 第二種住居
  • 近隣商業
  • 商業地域
  • 準工業
  • 無指定区域 など

▲ NGエリア:

  • 工業地域
  • 工業専用地域

🔎 金沢市の特徴

金沢市は
観光地周辺の住居系地域でも簡易宿泊所が多い
(ただし、建築・消防の要件は厳しい)


◆ 第4章|【比較③】審査の厳しさ:旅館業は“建築基準法の壁”がある


民泊(住宅宿泊事業)

  • 届出のみ
  • 図面は簡易
  • 建築基準法の適合性は問われない
    (ただし避難安全は最低限必要)
  • 消防も簡易的(感知器程度)

初期コストが非常に低い。


簡易宿泊所(旅館業)

3つの審査が必要:

① 建築基準法(最難関)

  • 用途変更(100㎡ルール)
  • 採光・換気・内装制限
  • 通路幅・階段幅

② 消防法

  • 感知器・誘導灯・非常照明
  • 避難経路
  • 排煙設備

③ 旅館業法(保健所)

  • 衛生設備
  • 帳場
  • 清掃体制

審査がかなり重く、期間も長い。


◆ 第5章|【比較④】初期費用:民泊は激安/旅館業は建築コストが大きい


【民泊】

  • 書類作成:安い
  • 消防設備:最低限
  • 工事費:ほぼ不要
  • 期間:最短2〜3週間

◎ 初期投資少なめで始めやすい


【簡易宿泊所】

  • 図面作成:建築士が必要
  • 用途変更:10〜50万円
  • 消防工事:5〜100万円
  • 内装工事:数十万円〜
  • 検査:複数回
  • 期間:2〜4ヶ月

◎ 本格的な宿泊施設を作るためコストは大きいが収益性は高い


◆ 第6章|【比較⑤】収益性:圧倒的に簡易宿泊所が上

金沢市の実例でも明確。


民泊(180日上限)

年間稼働:50%程度
→ 年間売上が大きく伸びない
→ Airbnbの評価も上がりにくい


簡易宿泊所(365日)

年間稼働:70〜90%
→ 売上が倍以上になることが多い
→ 連泊・長期滞在者を取れる

◎ 投資回収が早い

◎ 不動産価値が上がる


◆ 第7章|【比較⑥】Airbnbとの相性:民泊よりも簡易宿泊所が有利

Airbnbは
旅館業許可の物件の方が評価が高くなりやすく、検索順位も上がります。

理由:

  • 年間制限なし
  • 清掃頻度・レビューが安定
  • キャンセル率が下がる
  • 多人数利用(グループ旅行)に強い
  • 宿泊エリアの検索上位に載りやすい

金沢市はグループ旅行が多く、
1棟貸し(簡易宿泊所)の需要が圧倒的。


◆ 第8章|【比較⑦】住民トラブル:民泊の方が問題が多い

意外ですが、実務では民泊の方が苦情が多い。


【民泊のトラブル例】

  • 24時間対応の管理者が機能していない
  • ゴミ出し
  • 外国人利用者のマナー
  • 騒音
  • 出入りの監視不足(管理会社なし)

【簡易宿泊所の傾向】

  • 用途変更段階で地域説明
  • 管理体制が明確
  • 管理会社が入る
  • 消防・建築基準がクリアされるため安全性が高い

結果的にトラブルは少ない。


◆ 第9章|金沢市で“どっちが有利か”の地元目線による判断基準

金沢市は

  • 町家
  • 古民家
  • 1棟貸し
    の需要が全国的にも高く、
    簡易宿泊所の成功率が高い地域 です。

【簡易宿泊所が向いている物件】

  • 町家・古民家
  • 駅近
  • 観光地近く
  • 1棟貸しが可能
  • 用途変更が通る
  • 消防が整う
  • グループ旅行の需要がある

【民泊が向いている物件】

  • アパートの1室
  • 用途変更が難しい
  • 広さが足りない
  • 予算が少ない
  • Airbnb単価が低くても利益が出る場所

◆ 第10章|当事務所のサポート:旅館業でも民泊でも“失敗しない選択”ができる理由


● 不動産 × 建築 × 行政書士の3つを一括対応

物件選び → 用途変更 → 消防 → 届出
すべてワンストップ。


● 金沢市の審査傾向に精通

  • 建築指導課
  • 消防署
  • 保健所
    の運用を把握しているため
    “通る設計”を最初から提案。

● 管理会社・運営代行会社と連携

Airbnb・Booking.com運用もカバー。


● 住民説明会・町会調整にも対応

金沢では必須レベル。


◆ まとめ:収益性を求めるなら簡易宿泊所。手軽に始めるなら民泊。

簡易宿泊所(旅館業)
→ コスト高いが収益性No.1
→ グループ旅行・町家宿に強い
→ 人数制限なし
→ Airbnbで伸びる

民泊(住宅宿泊事業)
→ 初期費用が安い
→ 180日制限で収益は控えめ
→ 小規模物件に向いている

どちらが正しいかは
物件 × 予算 × 目的 × 用途地域
で変わります。


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