
【宅建業免許 × 法人化】
“個人から法人へ” 宅建業を引き継ぐための正しいステップ
「個人で不動産業をしているが、法人化したい」
「免許を引き継げると思っていたら、新規申請が必要と言われた」
「税理士には法人化を勧められたけど、宅建業の免許手続きが分からない」
こうしたご相談を受けることが、行政書士高見裕樹事務所では非常に多くあります。
実は、宅建業の免許は「事業主=免許名義人」に紐づいているため、
個人事業から法人に変わると、免許はそのまま使えません。
この記事では、石川県内(金沢・白山・野々市・小松・能美)で実際に法人化を行う際の流れと、
行政上の注意点を実務目線で解説します。
1.個人の宅建業免許は法人には引き継げない
宅地建物取引業法では、免許の主体を「個人」または「法人」と定義しています。
つまり、個人事業の免許を法人に“引き継ぐ”ことはできません。
状況 | 対応 |
---|---|
個人→法人に事業を移す | 法人で新規に免許申請が必要 |
法人→別法人へ事業を譲渡 | 免許も新規申請(譲渡不可) |
代表者が同一でも名義が変わる | 新規扱い |
ただし、実務上は「個人の事業から法人へ円滑に引き継ぐ」ための
時期調整・書類構成・事業計画整理がポイントになります。
2.なぜ免許を引き継げないのか?
宅建業免許は「人格に帰属する許可」です。
例:個人の高見裕樹が免許を持っている場合、
設立した株式会社Kプランニングとは別の存在であり、
会社としては「無免許状態」になります。
したがって、法人として新たに宅建業免許を取得する必要があります。
3.法人化のベストタイミング
法人化を検討する場合、
免許切替と会社設立のタイミング調整が最も重要です。
タイミング | メリット | 注意点 |
---|---|---|
個人免許が有効なうちに設立 | 業務を止めずに並行申請できる | 設立登記完了後でないと法人申請できない |
個人廃業後に申請 | 手続きはシンプル | 免許が途切れる期間が生じる |
更新時期が近い場合 | 同時に切替しやすい | 更新費用が重複する場合あり |
行政書士高見裕樹事務所では、個人免許の有効期限や案件状況を確認しながら、
「業務を止めずに法人化を完了させる」スケジュールを提案しています。
4.法人として宅建業免許を取得する流れ
【STEP1】 会社設立(定款作成・登記)
【STEP2】 専任取引士・代表者の確認
【STEP3】 事務所(営業所)の確保・使用権証明
【STEP4】 重要事項説明書・帳簿などの備付
【STEP5】 免許申請書・添付書類の作成
【STEP6】 石川県または国土交通大臣へ提出
【STEP7】 審査・許可交付(約4〜6週間)
個人で行っていた業務を法人に引き継ぐ場合、
営業所の所在地・代表者・専任取引士を同一にしておくと、
審査がスムーズに進みます。
5.会社設立時の定款・目的に注意
宅建業免許の審査では、会社の定款に「宅地建物取引業」を明記しておく必要があります。
例:
(目的)
1.宅地建物取引業
2.不動産の賃貸、管理及び運用に関する業務
3.建設工事の請負及び設計・監理
4.前各号に附帯する一切の業務
目的欄にこれがないと、登記後でも再度変更登記(定款変更)が必要になります。
6.専任の宅地建物取引士の要件
法人で宅建業を行うには、各営業所に専任の宅地建物取引士を置くことが義務付けられています。
区分 | 要件 |
---|---|
資格 | 宅地建物取引士証を有すること |
専任性 | 他の職務と兼任していないこと(フルタイム勤務) |
勤務場所 | 営業所内に常駐できること |
雇用形態 | 役員・社員・従業員いずれでも可 |
特に、代表者が取引士資格を持っていない場合、
雇用契約書・出勤簿・社会保険加入証明などの提出が必要です。
7.営業所要件と使用権
法人で宅建業を行う場合、営業所の実在性と継続性が審査されます。
要件 | 内容 |
---|---|
独立性 | 他業種と区分された事務所であること |
設備 | 机・椅子・電話・パソコン・標識を備える |
使用権 | 賃貸借契約・所有権のいずれかで証明 |
標識 | 事前に掲示(宅地建物取引業者票) |
自宅を事務所として使用する場合は、居住スペースと明確に分けることが求められます。
8.法人化後の免許表示と広告表記
法人として宅建業を営む際には、
以下のように免許表示も変更する必要があります。
区分 | 表記例 |
---|---|
個人時代 | 石川県知事(1)第○○○○号 高見裕樹 |
法人化後 | 石川県知事(1)第○○○○号 株式会社Kプランニング |
同じ代表者でも、名義が個人から法人に変わるため番号が新しくなります。
広告・看板・ウェブサイトの表記も合わせて変更しましょう。
9.石川県での提出先と審査期間
区分 | 提出先 | 標準審査期間 |
---|---|---|
本店が石川県内(単独事業) | 石川県庁 土木部 建築住宅課 | 約4〜6週間 |
2県以上で営業 | 国土交通大臣(中部地方整備局) | 約2か月前後 |
法人化の場合は、会社登記簿・定款・役員一覧・法人税関係書類など、
個人申請よりも添付書類が増える点に注意が必要です。
10.法人化における注意点
注意点 | 解説 |
---|---|
個人免許のまま営業できない | 法人登記日以降は、法人免許がない限り営業不可 |
法人の資本金 | 500万円以上を推奨(財務要件確認のため) |
専任取引士の在籍証明 | 雇用契約書・社会保険証等を求められる |
事業承継の明確化 | 契約・広告・顧客リストを法人名義に切替 |
銀行・取引先の届出 | 法人化後すぐに変更手続きが必要 |
11.行政書士に依頼するメリット
宅建業の法人化は、「会社設立」と「免許申請」が同時進行になる複雑な手続きです。
行政書士に依頼することで:
- 定款目的・商号・資本金を宅建業法に合わせて設計
- 設立登記と免許申請のスケジュールを最適化
- 書類不備や再提出リスクを防止
- 登録免許税・登録手数料の最小化
- 銀行口座・広告表記の変更手順も案内
が可能です。
12.行政書士高見裕樹事務所のサポート
行政書士高見裕樹事務所では、
石川県(金沢・白山・野々市・小松・能美)を中心に、
**「個人事業から法人化+宅建業免許申請」**をワンストップで支援しています。
- 会社設立(定款・登記)
- 宅建業免許申請(石川県庁または国交省)
- 専任取引士登録・標識整備
- 不動産事務所の賃貸契約支援
- 税理士・司法書士との連携サポート
また、当事務所では不動産部門「ふちどり不動産」も運営しているため、
現場感を踏まえた実務アドバイスが可能です。
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行政書士高見裕樹事務所
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👉 「法人化したいけれど手続きが複雑そう」
「免許を切らさずスムーズに法人へ移行したい」
「宅建業の定款・登記もまとめて依頼したい」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。
設立から許可取得まで、行政書士が一括でサポートします。
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