
競売物件の落札と残置物所有権放棄|荷物付き物件をスムーズに処理する方法
はじめに
競売で取得した不動産には、前所有者の家財や荷物がそのまま残っているケースが多々あります。
しかし、勝手に処分すると「所有権侵害」とされ、損害賠償を請求されるリスクも…。
そこで重要となるのが「残置物所有権放棄承諾書」などの書面整備です。
本記事では、競売物件における残置物処理の注意点と、スムーズに売却や活用へ進めるための実務対応を解説します。
競売物件に残置物があるとどうなる?
- 残置物の所有権は前所有者に残ったまま
- 落札人(競落人)は建物・土地の所有権を取得するが、動産(残置物)は対象外
- 勝手に処分すると「不法行為」とされる恐れ
- 処分費用も「落札人が当然に負担すべき」とは限らない
👉 法的整理をしないまま廃棄すると、トラブルに発展しかねません。
実務での対応フロー
- 現況確認
競落後の引渡命令で建物は明け渡しとなるが、残置物が残る場合は現地調査を行う。 - 前所有者への連絡
郵送・内容証明等で「残置物の引取り意思」を確認。 - 残置物所有権放棄承諾書の取得
所有権を放棄してもらい、以後の処理に関して権利主張しない旨を明文化。 - 処理方法の決定
- 引取り
- 買取
- 廃棄(一般廃棄物・家電リサイクル法対応) - 費用負担の明確化
承諾書や合意書に「処分費用は前所有者負担/競落人負担」を明記。
残置物所有権放棄承諾書(サンプル)
残置物所有権放棄承諾書
私(以下「甲」という)は、石川県〇〇市〇〇町〇番地所在の建物内に残された
一切の動産(以下「残置物」という)について、競落人〇〇〇〇(以下「乙」という)に対し、
その所有権その他一切の権利を放棄し、以後これに関していかなる権利主張もしないことを承諾する。
第1条(残置物の範囲)
別紙写真・一覧表に記載された動産一式。
第2条(処分)
乙は残置物を自由に処分・処理できるものとし、甲は一切異議を述べない。
第3条(費用)
残置物の処分に要する費用は甲の負担とし、甲が負担できない場合は乙の負担とする。
第4条(その他)
本承諾書に関する紛争は金沢地方裁判所を第一審の専属的合意管轄とする。
令和◯年◯月◯日
住所:
氏名:
署名押印
👉 実務では「甲が署名・押印できない/連絡不能」という場面も多いため、その場合は「公的手続きを経て廃棄」または「裁判所への申立て」で対応します。
書面を取れない場合のリスクと代替策
- 前所有者が行方不明/拒否 → 弁護士と連携し、明渡執行手続に基づいて残置物を「動産執行」として処理
- 大量の残置物がある場合 → 一部を保管(価値ある可能性)しつつ、残余を処分
- 廃棄コストが高額 → 現況有姿で転売する選択肢も
競売物件と残置物処理の連動ポイント
- 競落価格に「処分コスト」を織り込んで考えるのが必須
- 処分後の原状回復(クロス張替え・ハウスクリーニング等)で再販価格は大きく変動
- 当事務所では、**残置物処理+リフォーム+再販(ふちどり不動産)**をセットで提案可能
行政書士に依頼するメリット
- 前所有者との書面作成(承諾書・合意書)を法的に適正化
- 内容証明郵便など「交渉の記録」を残す
- 許可業者(一般廃棄物・産廃・古物商)との連携で適法処理
- 不動産会社「ふちどり不動産」、工事会社「Kプランニング」と一体で対応 → 残置物処理からリフォーム・売却まで一括解決
まとめ
競売物件の落札後は「残置物処理」が大きなハードルになります。
- 残置物は前所有者の所有 → 書面による所有権放棄承諾が必須
- 書面が取れない場合は裁判所・弁護士と連携
- 処理後は原状回復と売却戦略をセットで検討
👉 石川県で競売物件を取得した方、残置物処理にお困りの方は、ぜひ 行政書士高見裕樹事務所へご相談ください。
電話:076-203-9314
お問い合わせフォーム:https://takami-gs.com/contact/