
解体工事で出る廃材の処理は許可が必要!|建設業者が取るべき産廃業許可の基礎知識【完全版】
はじめに
建設現場や解体工事では、木くず、コンクリートがら、廃プラスチックなどの産業廃棄物が必ず発生します。
これらを自社で処分場まで運搬する場合、「自分の会社の廃棄物だから許可はいらない」という誤解が非常に多いです。
しかし、廃棄物処理法では**「事業活動に伴って生じた産業廃棄物を運搬する」こと自体が許可の対象です。
無許可運搬は重大な違法行為で、罰則は法人で最大3億円の罰金**と非常に重くなります。
本記事では、建設業・解体業の現場で必要になる産業廃棄物収集運搬業許可の全知識を、行政書士の現場経験に基づき解説します。
1. 産業廃棄物収集運搬業許可とは?
1-1. 法的根拠
- 根拠法:廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)
- 対象行為:産業廃棄物の収集、積込み、運搬、荷降ろし
- 管轄:運搬を行う各都道府県知事
1-2. 許可の必要性
運搬対象が自社の工事で発生した廃棄物であっても、公共の道路を通行して処分場まで運搬する場合は許可が必要です。
自社敷地内での移動は不要ですが、ほとんどのケースで外部搬出が伴います。
2. 建設・解体現場で対象となる産業廃棄物の例
- 木くず(型枠材、合板、廃材)
- コンクリートがら(解体時の基礎部分)
- アスファルトがら(舗装撤去)
- 廃プラスチック類(断熱材、配管、梱包材)
- 金属くず(鉄筋、アルミサッシ、銅線)
- ガラスくず・陶磁器くず
- 混合廃棄物(分別が難しい建設残材)
3. 許可の種類と範囲
3-1. 一般的な産業廃棄物収集運搬業許可
- 対象:有害性のない産業廃棄物
- 主な品目:木くず、金属くず、コンクリートがら、廃プラ
3-2. 特別管理産業廃棄物収集運搬業許可
- 対象:有害性の高い廃棄物(アスベスト、廃油、感染性廃棄物)
- アスベスト除去工事に関わる場合は必須
4. 許可取得の流れ(完全版)
- 事前調査
対象品目と運搬エリアを確定 - 運搬車両の整備
飛散防止カバー、荷台構造の改造、表示板設置 - 講習会の受講
日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施 - 申請書類の作成
事業計画書、車検証、法人登記事項証明書、定款など - 許可申請(都道府県)
運搬経路上の都道府県すべてで申請 - 審査・現地確認
- 許可証交付(有効期限5年)
5. 北陸三県の実務差
県名 | 特徴 | 審査期間 | 講習会受講タイミング |
---|---|---|---|
石川県 | 他県許可との同時申請に柔軟 | 約2ヶ月 | 年4〜5回 |
富山県 | 書類の様式が細かく指定 | 約3ヶ月 | 年3回 |
福井県 | 車両構造チェックが厳格 | 約2.5ヶ月 | 年3回 |
6. よくある失敗事例
- 許可品目を限定しすぎて追加申請が必要になった
- 更新を忘れて許可失効→無許可扱い
- 他県搬出時に許可を取らずに摘発された
- 積替え保管をしてしまい、別途許可が必要になった
7. 講習会のポイント
- 受講必須(新規取得・更新ともに必要)
- 1日または2日コース
- 修了証は申請時に添付が必要
8. 申請書の記載例(主要項目)
- 事業の用に供する施設の概要
→ 車両型式、荷台寸法、飛散防止対策 - 運搬経路図
→ 発生現場から処分場までの経路を地図で添付 - 運搬対象品目
→ 廃プラスチック類(石綿含有を除く)など具体的に記載
9. 更新と維持管理
- 有効期限5年
- 更新申請は満了日の3〜4ヶ月前に開始
- 許可証の写しを車両に備え付ける義務
- マニフェスト(産廃管理票)の発行・保存義務
10. 行政書士に依頼するメリット
- 複数県同時申請での書類調整
- 建設業許可との同時更新スケジュール管理
- 許可取得後の運用サポート(マニフェスト・契約書整備)
まとめ
建設業や解体業で産業廃棄物を運搬する場合、産業廃棄物収集運搬業許可は必須です。
北陸三県では自治体ごとの基準差もあるため、計画的な申請が重要です。
無許可運搬は罰則が重く、事業停止のリスクも伴います。
許可取得や更新は、経験豊富な行政書士に相談することで確実・迅速に進められます。
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