一度不許可でも諦めない|再チャレンジできる物件・できない物件
はじめに|「不許可=終わり」ではないが、「全部やり直せる」わけでもない
ご相談でよくあるのが、この質問です。
「一度不許可になった物件ですが、もう無理でしょうか?」
結論から言います。
- 再チャレンジできるケースは確かにある
- しかし 構造的に無理な物件 もはっきり存在する
問題は、
その見極めをせずに“もう一度申請する”ことです。
不許可の理由は「大きく3種類」に分かれる
再チャレンジの可否は、
不許可理由のタイプでほぼ決まります。
① 書類・手続きミス型
② 調整不足・運用ミス型
③ 構造・立地アウト型
それぞれ、まったく扱いが違います。
再チャレンジできるケース
ケース①|書類・手続きミスによる不許可
意外に多いのがこれです。
- 図面の不備
- 添付書類不足
- 記載内容の齟齬
- 事実関係の説明不足
このタイプは、
✔ 修正可能
✔ 再提出で通る可能性あり
ただし、
「同じ内容で出し直す」
これは絶対にNGです。
ケース②|行政との事前調整不足
これも非常に多いです。
- 事前相談が不十分
- 担当課ごとの認識ズレ
- 伝え方が悪かった
行政は、
- 書いてないことは考慮しない
- 聞いてない前提は知らない
という世界です。
説明不足=マイナス評価
と考えるべきです。
ケース③|営業内容を調整すれば通るケース
風俗営業・深夜営業で多いパターンです。
- 接待の有無
- 営業時間
- 店舗構造
- 客席配置
これらを見直すことで、
- 別の許可に切り替える
- 届出に変更する
という 現実的な落としどころ が見えることがあります。
再チャレンジが難しいケース
ここからが重要です。
ケース④|用途地域・条例でアウト
これはほぼ不可能です。
- 用途地域が根本的にNG
- 条例で明確に禁止
- 距離制限に抵触
この場合、
- 設計を変えても
- 説明を尽くしても
結果は変わりません。
ケース⑤|建築基準法上の致命的問題
次に多いのがこれです。
- 違法建築
- 是正不能な既存不適格
- 用途変更が通らない
この場合、
- 大規模改修
- 事実上の建替え
が必要になることもあります。
現実的には撤退判断になるケースが大半です。
ケース⑥|近隣トラブルが決定打になっている
書類上は通りそうでも、
- 反対が強烈
- 苦情履歴が重なっている
- 行政が慎重姿勢
この場合、
- 時間を空ける
- 場所を変える
という判断の方が、
結果的に安全なことがあります。
「再申請すればワンチャン」は一番危険
不許可後にやりがちな行動がこれです。
「もう一回出してみましょう」
行政側から見ると、
- 理解していない
- 改善していない
- 同じことを繰り返す
と評価されます。
二度目の印象は、一度目より重い。
再チャレンジ前に必ずやるべきこと
再申請を検討するなら、
最低限、次を整理する必要があります。
- 不許可理由の正確な把握
- 行政側の本音の確認
- 修正可能点と不可能点の切り分け
- 時間・費用・成功率の見積
これをやらずに進めるのは、
賭けでしかありません。
行政書士高見裕樹事務所のスタンス
当事務所では、
- 「何でも通します」とは言いません
- 再チャレンジ不可なら不可と伝えます
- 撤退判断も含めて提案します
理由はシンプルです。
通らない案件を引っ張ることが、依頼者のためにならない
からです。
「やめる判断」ができるのも専門家の役割
再チャレンジがすべて正解ではありません。
- 物件を変えた方が早い
- 事業計画を修正した方がいい
- 今回は見送るべき
こうした判断も含めて、
現実的なルートを示すのが専門家です。
まとめ|不許可後こそ、冷静な判断が必要
不許可は、
- 終わりではない
- ただし、チャンスでもない
正確な原因分析なしの再申請は、失敗を重ねるだけです。
- 直せる不許可か
- 直らない不許可か
これを見極めてから、
次の一手を選ぶ必要があります。
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