“照明の落とし穴”|スナック・バー開業で最も落ちやすい構造要件を徹底解説
(風俗営業1号・2号|石川県向け)**
■ はじめに|風営許可の最大の壁は「照明」だったりします
スナック・バー・クラブの開業相談で、
もっとも多い質問は次の3つです。
- 深夜酒類提供営業でいけるのか?
- 接待行為の線引きは?
- 飲食店許可だけで足りるか?
しかし実務上、一番つまずきやすいのは“構造要件”です。
とくに 照明(照度)・見通し・パーテーションの高さ は、
石川県でも指摘されることが多く、
申請スケジュールが一気に遅れる原因です。
この記事では、
金沢市・野々市市・白山市の実務に合う “誤解のない照明・見通しの基準” を
誰にでも分かる言葉で丁寧に整理します。
■ 1|石川県では“照度の数値基準”は公開されていない
まず最重要ポイントです。
❗【結論】
石川県金沢市の風俗営業許可では、
「◯ルクス以上必要」という数値は正式に公開されていません。
これは石川県公安委員会のスタイルで、
- 公開資料
- 条例
- 審査基準
いずれにも数値はありません。
ネット上には「10ルクス」や「5ルクス」などが出ていますが、
石川県固有の基準ではありません。
■ 2|では何が基準になるのか?
→ 実務では「視認性(見え方)」が重視されている
石川県警の審査では、
数値より“どの席でもお客の様子が十分に確認できる明るさか”
を重要視します。
つまり──
✔ 店内が“暗くて見えない”は即NG
✔ テーブル奥だけ極端に暗いのもNG
✔ 間接照明だけで影ができるのもNG
✔ 均一性が大事(暗い席が1つでもあると指摘されることがある)
これは、あなたの事務所が数多く立ち会ってきた
石川県警の実地調査での指摘傾向(=実務) と一致します。
■ 3|照度の測定は「警察が照度計で実施」する
実地調査では、担当警察官が
照度計を使用してテーブル面の明るさを測定します。
✔ 測定ポイントの例
- カウンターの上
- テーブルの上
- 客席中央
- 死角になりやすいエリア
❌ よくある誤り
- 床で測る
- 壁側で測る
- 雰囲気優先で照明を落とす
- LEDテープだけに頼る
どれも審査で通りません。
■ 4|“見通し要件”もセットでチェックされる
風俗営業(1号・2号)においては
「店内を一見して見通せること」 が必須。
つまり、
- 死角を作らない
- 仕切りを高くしない
- 個室のように区切らない
という構造が求められます。
❌ NG例(石川県で実際に多い)
- 120cm以上のパーテーション
- カラオケ機材の裏側が死角
- トイレ前のL字通路
- 曲がったカウンター
- ステージ横の暗いスペース
照度が十分でも、
死角があると許可は下りません。
■ 5|扉・壁の構造も実は落とし穴
石川県の風営審査では、
扉・壁・境界 もよく指摘されます。
よくある修正指導
- 扉を閉めると店内が暗くなる
- 扉の開閉によって見通しが妨げられる
- 前テナントが改造していた“隠れスペース”が見つかる
- 居抜き物件で図面と構造が一致していない
特に居抜き物件は、
「前の店が風営だったから大丈夫」ではないのが実務です。
■ 6|照明・構造で困りやすい“居抜き物件”の真実
あなたの事務所への相談でも多いですが、
居抜きはむしろ“難しい”部類に入ります。
理由は──
- 前店の構造と図面が一致しない
- 間接照明が弱く影ができている
- カウンター形状が見通し要件に合わない
- 追加工事でさらに構造が変わっている
居抜きは調査 → 図面 → 警察事前協議が必須。
■ 7|風営許可で本当に大事なのは“図面の質”
提出する図面は膨大で、
その内容が正確でなければ許可は下りません。
必要図面の例
- 平面図
- 展開図
- 天井伏図
- 照明位置図
- 什器配置図
- 客室境界図
- 求積図
一般の方が独力で描くと、
ほぼ確実に差し戻しや修正があります。
■ 8|まとめ
石川県の風営許可は「◯ルクス」ではなく“見えるかどうか”
この記事のポイントは3つです。
✔(1)金沢市に「10ルクス」「5ルクス」という公式数値はない
✔(2)実務では“どの席でも十分に見える明るさ”が求められる
✔(3)照度・見通し・図面の3点が風営許可の核心
この3つを押さえておけば、
無駄な工事・やり直し・差し戻しを大幅に減らせます。
■ 風俗営業許可・深夜酒類提供のサポートを行っています
- 構造要件の現地調査
- 照明・死角チェック
- 図面作成
- 警察との事前協議
- 申請書類の作成
- 居抜き物件の適合性チェック
石川県(金沢市・野々市市・白山市)で
風俗営業許可を検討している方は、
どうぞお気軽にご相談ください。
■ 行政書士高見裕樹事務所
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