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「困難案件も通すために」再申請・調査歴あり・構造不明物件への実務アプローチ|金沢市で不許可を避けるための対策

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風俗営業で“不許可になりやすい案件”は確かに存在する。

風俗営業許可の相談のなかで、
最も緊張する種類の案件があります。

「過去に不許可になった物件です」
「前の店が警察に指導されたことがあります」
「居抜きですが図面がありません」
「オーナーの経歴に不安があります」
「工事してしまった後に相談した」

こうした“困難案件”は、
普通に申請しても 通りません

しかし、
正しい手順・正しい調査・正しい図面づくりをすれば、
通る可能性を最大限に高めることができます。

この記事では、
金沢市生活安全課の実務を踏まえて

  • 困難案件とは何か
  • なぜ不許可になりやすいのか
  • 行政書士が行う現地調査
  • 警察の懸念を取り除く方法
  • 事前協議での説明アプローチ
  • 実際にあった“逆転許可”の例

をわかりやすく解説します。


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◆ 第1章|「困難案件」とは?(6種類)

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風俗営業で困難となる案件は、大きく6つに分類できます。


① 過去に不許可になった物件

→ 不許可理由を分析しないと再度落ちる。


② 警察から指導歴がある物件

→ “危険な店”と認識されている場合、審査が厳しい。


③ 居抜きで構造不明・図面なし

→ 図面再作成が必須。死角の可能性が高い。


④ オーナー・役員の経歴にリスクがある

→ 過去の行政処分・破産歴・職歴不明期間など。


⑤ 管理者の適格性に不安がある

→ 名義貸し疑い、勤務時間の矛盾。


⑥ 書類提出後に工事してしまった

→ 図面不一致で最初からやり直し。


困難案件は「手順の順番」を間違えると確実に落ちる。


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◆ 第2章|困難案件で不許可になる理由

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警察(生活安全課)が困難案件を慎重に審査する理由は次の通り。


理由①:過去に問題があると再発を懸念するから

風営は治安目的の法律。
“警察が過去に苦労した物件”は自然と慎重になる。


理由②:図面と現地の不整合が起きやすい

居抜き物件は
前店の構造が変に残っていることが多い。


理由③:人的要件が曖昧になりやすい

  • 経歴不明
  • 管理者が若すぎる
  • 賃金が不自然
  • 勤務体制が曖昧

→ 名義貸し疑いにつながる。


理由④:不許可理由が未解決のまま再申請される

前回の不許可理由を分析せずに
同じ申請書を出しても100%落ちる。


理由⑤:営業開始後のトラブルを警察が最も恐れている

風営法は
「事件を起こさせない」ための制度。
危険な要素があると警察は許可しない。


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◆ 第3章|行政書士が行う“困難案件の現地調査”

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当事務所が困難案件で必ず行うのが
“現地調査の徹底”


【現地調査のポイント】


① 死角ゼロの確認

カウンターから全席が見えるか。
仕切りの高さを実測する。


② 出入口(裏口)の扱い

裏口があると極めて難易度が高い。
封鎖の可否、工事方法を現地で判断。


③ 照度(ルクス)測定

10ルクス以上あるか。
店内の雰囲気が“暗すぎる店”は危険。


④ 防音・近隣トラブルの可能性

近隣住民からの苦情は警察が最も嫌う。


⑤ 建築図と現地の差異

差異が大きいほど図面の作り直しが必要。


⑥ トイレ・バックヤードの位置

過去にトラブルのある店はここが原因。


⑦ 看板位置と視認性

青少年保護の観点から慎重に見られる。


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◆ 第4章|困難案件を通すための“事前協議アプローチ”

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困難案件の最大の勝負は
事前協議(生活安全課)です。

行政書士は、次の戦略で臨みます。


【① 過去の不許可理由・指導内容を正確に把握して提示】

警察は“前回と同じ問題が未解決”を最も嫌う。


【② 懸念事項に対する改善策を明確に説明】

例:

  • 「裏口は封鎖し、施錠管理を徹底します」
  • 「死角はレイアウト変更で解消しました」
  • 「照度を12ルクス→20ルクスへ変更」
  • 「管理者の勤務実態を資料で証明」

【③ 図面は通常よりも詳細な“完全版”を提出】

困難案件では
図面の精度が審査の鍵。

  • 死角なし
  • 照度数値
  • 椅子の高さ
  • 背もたれの寸法
  • 監視カメラ動線
  • 工事箇所の修正図

これらを全て記載した図面を提示。


【④ 運営体制(管理者・従業員)の信頼性を強調】

人的要件で落ちないように、
雇用契約・勤務表・講習修了証を用意。


【⑤ 必要であれば“段階的運営”の提案も可能】

警察は慎重だが、
段階的に信頼を形成する方法もある。


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◆ 第5章|再申請案件の実務フロー

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再申請は普通の申請と違い、
“前回の不許可理由”を潰す必要があります。


STEP1:不許可理由の確認

(理由書・口頭指導)


STEP2:問題点の整理(図面・人的・構造)


STEP3:改善案を作成(行政書士)


STEP4:事前協議で改善計画を警察に説明


STEP5:警察の指摘を踏まえて再修正


STEP6:正式に再申請


✔ 再申請は「正面突破」より“改善計画”が鍵となる。


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◆ 第6章|具体的な困難案件の解決事例(実務ベース)

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当事務所が実際に扱った
“困難案件の逆転許可”例をご紹介します。


◆ 事例①|過去不許可の居抜き物件 → 図面ゼロから作り直しで許可

課題

  • 前店が不許可
  • 図面なし
  • ステージとボックス席の死角が多い

対応

  • レイアウト変更案を3パターン提示
  • 見通し線を引き、死角ゼロを証明
  • 照度を13ルクスから22ルクスへ改善

結果
→ 許可取得
→ 審査期間45日でスムーズ通過


◆ 事例②|裏口ありの雑居ビル → 封鎖工事の提案で許可

課題

  • 裏口が避難経路とされていた
  • 防火管理と風営法が矛盾

対応

  • 消防署と先に協議
  • 裏口封鎖+非常照明の設置案
  • 警察へ「避難上支障なし」の根拠資料を提出

結果
→ 許可取得
→ 裏口問題をクリアしたレアケース


◆ 事例③|管理者が他店兼務 → 専任性を証明して通過

課題

  • 管理者が昼間別の仕事をしていた
  • 名義貸し疑い

対応

  • 勤務表の作成
  • 給与明細と雇用契約書を整備
  • 管理者講習の修了証を提出

結果
→ 警察からOK
→ 専任性クリアで許可取得


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◆ 第7章|困難案件に強い行政書士の条件

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① 警察(生活安全課)との事前協議に慣れていること

困難案件ほど“説明力”が試される。


② 図面を建築士レベルで作れること

死角解消・照度改善の提案が必須。


③ 人的要件(管理者・役員)を厳しく審査できること

名義貸しを疑われないための工夫。


④ 消防・建築・警察の三者を調整できること

裏口・構造問題で必須。


⑤ 過去の不許可事例を多数把握していること

警察は前例主義のため、
過去の指導パターンを理解していることが重要。


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◆ まとめ:困難案件こそ“調査力 × 図面力 × 説明力”がすべて。

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風俗営業許可は、
書類を出すだけでは絶対に通りません。

特に困難案件では、

  • 現地調査の精度
  • 図面の完成度
  • 管理者の適格性
  • 警察への説明力
  • 改善計画の明確さ

これらが揃って初めて許可に近づきます。


◆ 困難案件の相談は、最初の“現地調査”が勝負です。

ご相談段階で
“通る可能性があるかどうか”
を正確に診断します。


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