風俗営業許可は「申請書」ではなく、“物件”で決まる。
風俗営業許可の相談で、最も多く寄せられる悩みはこうです。
「この物件で風俗営業許可は取れますか?」
「内見した物件が許可対象エリアか知りたい」
「居抜き物件ですが、このまま使えるのか」
「借りてからダメと言われるのが怖い」
結論から言うと——
【風俗営業許可は、建物を間違えた時点で“100%不許可”になります。】
つまり、
- 図面が完璧でも
- 管理者資格があっても
- 書類を完璧に整えても
物件が不適切なら絶対に許可は出ません。
この記事では、
金沢市の生活安全課が実際に見ている「許可基準」をもとに
- 用途地域(ここで8割が決まる)
- 営業できないエリア
- NG物件の特徴
- 居抜きの落とし穴
- 図面審査で止まるポイント
- 建築基準法・消防との関係
を徹底解説します。
◆ 第1章|まず結論:風俗営業許可は“場所”でほぼ決まる
【風俗営業ができる場所】
風営法では、
営業可能なエリア(用途地域)が明確に決まっています。
金沢市で許可が取れる用途地域は:
■ 商業地域(最も通りやすい)
キャバクラ・スナック・クラブなどの集積地。
■ 近隣商業地域
小規模飲食店が多いエリア。
規模が小さい店舗が多く、スナック許可に最適。
■ 準工業地域
周囲に住宅も多いため、
入口配置・騒音対策が重要になる。
【原則NGの用途地域】
× 第一種低層住居・第二種低層住居
絶対に不可。
× 第一種住居・第二種住居
基本不可。
(深夜酒類提供店の届出なら可能な場合あり)
× 工業専用地域
不可。
■ “無指定区域”はケースバイケース
周辺施設でアウトになることがある。
🔥 ※金沢市では、住居系用途地域はほぼ不可です。
(例外はありません)
◆ 第2章|距離制限:学校・保育園・児童施設からの距離で即不許可になる
風営法には
“保全対象施設” との距離制限
があり、これに抵触すると無条件で不許可です。
【距離制限の保全対象施設】
- 小学校
- 中学校
- 高校
- 保育園
- 児童福祉施設
- 図書館
- 児童公園(指定されているもの)
※金沢市が指定する距離基準による
距離の測り方は、「道路経路距離」ではなく“直線距離”
多くの事業者が勘違いしています。
例:店の裏に小さな保育園 → 50m以内 → 100%不許可
◆ 第3章|“物件の構造”が不許可を左右する(内部要件)
風営許可では、
内部構造も非常に細かく審査されます。
【内部構造のNG例】
❌ NG1:死角が多い構造(柱・L字・奥まった個室)
警察は「死角」を非常に嫌います。
- 奥の小部屋
- 角度のある席
- カウンター裏のデッドスペース
- 個室状のスペース
は即NGになることがあります。
❌ NG2:ステージがあるが、客席から見えない(キャバクラで多い)
ステージ・ボックス席の配置が悪いと
「管理不適」と判断される。
❌ NG3:照度(照明)が暗すぎる
風俗営業は“10ルクス以上”が必要。
(クラブ等の暗い演出は許可後のみ可能)
❌ NG4:扉の位置が不適切(緊急避難できない)
- 隠し扉
- 二重扉
- 重い扉
はNG。
❌ NG5:防音が不十分(近隣から苦情)
警察は、
“近隣とトラブルを起こす可能性の高い店舗”
を嫌い、許可に慎重になります。
◆ 第4章|居抜き物件の落とし穴:前店が風俗営業でも“そのまま使えない”
実務で多い失敗です。
【居抜きで最も多いNG例】
① 前の店舗の構造が風営法に合っていない
昔の基準と今の基準は違う。
② 図面(帳場・席数)が一致しない
座席数が変わると照度・監視の審査が変わる。
③ 配線・防犯カメラが適合していない
監視義務の観点からNG。
④ 消防設備が古い
令和基準で再設置が必要なことも。
⑤ 音漏れがひどい
→ 許可は出ても、営業後に苦情が入り、警察指導の対象に。
⚠ **前の店舗が風営だったからといって、今もOKとは限らない。
むしろNGになるケースが多いです。**
◆ 第5章|物件選びで絶対に確認すべき項目(チェックリスト)
物件選びに失敗すると、
契約後に“100万円以上の損失”になるケースも珍しくありません。
以下は当事務所が実際に現地調査で確認する項目です。
【風俗営業許可の15項目チェックリスト】
□ 用途地域(商業・近商・準工のみ)
□ 周辺の学校・保育園・児童施設との距離
□ 道路の幅(警察の車が来れるか)
□ 住居・マンションの隣接状況
□ 騒音リスク(壁の厚さ、RCか木造か)
□ 出入口の配置(複数あるとNG)
□ 店内の死角
□ 照度(暗すぎないか)
□ 監視カメラの設置可能位置
□ ボックス席の配置
□ ステージの見通し
□ 従業員控室の位置
□ 消防設備
□ トイレの配置
□ 共用部(雑居ビル入口)の視認性
◆ 第6章|金沢市の“物件審査の特徴”
金沢市生活安全課の特徴としては:
① 商業地域に比べ、近隣商業・準工業は審査が厳しめ
住宅が混在するため
騒音と出入口の位置が重視される。
② 出入口が道路から見えない物件は要注意
「隠れた小道・袋小路」は審査が慎重になる。
③ スナック・クラブでも“死角”に厳しい
金沢はキャバクラ・クラブが多い地域のため、
監視義務についての指導が細かい。
④ 照度(明るさ)を非常に重視
“10ルクス以上”
は最低基準。
内装によってはさらに明るさを求められる。
⑤ 居抜きは“必ず再チェック”される
前店の名称や許可番号が残っていても関係なく、
新規審査として見られます。
◆ 第7章|当事務所の実務:物件調査は“申請前の勝負”
● 図面作成(風俗営業専用図面)
- 平面図
- 照度図
- 配置図
- 見通し図
- 監視カメラ動線図
すべてを作成。
● 警察との事前協議を代行
生活安全課と直接調整します。
● 現地調査(物件が風営法に適合するか判定)
入口・出入口・死角の確認を徹底。
● 居抜き物件の“差分チェック”
前店との差異を特定し、再提出を防ぐ。
● 役員調査・管理者要件のチェック
物件だけでなく、
人的要件も同時に確認。
◆ 第8章|失敗事例(実務であった相談)
事例①:物件契約後に保育園が近くて不許可
→ 契約解除不可で100万円の損失
事例②:居抜きだが“死角”が多く、配置変更が必要
→ 工事費40万円増
事例③:雑居ビルの入口が細く視認性が悪い → 不許可
→ 内装費用を払った後で判明
事例④:照度不足で再審査 → 1ヶ月遅延
→ 営業開始できず大きな機会損失
◆ まとめ:風俗営業許可は、“物件選びが命”。契約前に必ず相談を。
風俗営業許可は
建物 × 用途地域 × 距離 × 内部配置
という“物件の条件”でほぼ決まります。
契約してしまった後に
「不許可」
となると全てが無駄になります。
だからこそ、
風俗営業の成功は
【物件選びの段階で行政書士に相談すること】
これが最も重要です。
当事務所は
金沢市での風俗営業の事前協議に精通しており、
現地調査 → 警察協議 → 図面作成
まで一括対応しています。
◆ お問い合わせはこちら
行政書士高見裕樹事務所
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石川県金沢市額谷3丁目2番地 和峰ビル1階北
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