医療法人設立・認可申請｜石川県での手続きとスケジュールを行政書士が解説

■ はじめに

「診療所を法人化したい」「次世代への承継を見据えたい」「医療機関として組織体制を整えたい」──
そんなときに必要となるのが、医療法人の設立認可申請 です。

医療法人の設立は、株式会社や一般社団法人と異なり、
医療法に基づく厚生労働行政の厳格な認可 が必要です。
しかも石川県では、年2回（原則：春・秋）の申請受付期間 に限られており、
準備から認可までに半年近くかかることもあります。

この記事では、石川県で医療法人を設立する際の
手続きの流れ・必要書類・審査ポイント・行政書士の役割 を詳しく解説します。

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■ 医療法人とは？

医療法人とは、病院・診療所・介護施設などを開設・運営するために設立される非営利の法人です。
営利を目的とせず、医業の安定・継続を図るために組織的な経営を行う点が特徴です。

医療法人の主な特徴

• 余剰金の分配は禁止（非営利性）
• 医療機関の継続性・承継性が高まる
• 職員採用・融資・医療機器導入などで信用力が向上
• 医療法人格での不動産・設備保有が可能
• 相続・事業承継がしやすくなる（分院・世代交代対応）

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■ 医療法人の主な種類

区分	主な特徴
医療法人（社団）	最も一般的。複数の医師で構成される。設立時社員2名以上。
医療法人（財団）	財産寄附により設立。医療施設の資産運営が主目的。
社団医療法人の形態	持分あり法人（旧型）／持分なし法人（新型）に区分。現在は原則「持分なし」。

💡 現在は「持分なし医療法人」への移行が原則
将来的に「持分あり法人」は設立できず、既存法人も転換が推奨されています。

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■ 医療法人設立の基本条件

要件	内容
発起人（社員）	2名以上（法人設立時）
理事	3名以上（うち1名が理事長）
監事	1名以上（理事との兼任不可）
資産	医療施設を継続運営できる資産（現物出資可）
主たる事務所	石川県内に設置
既存診療所	原則として個人開設の診療所を法人へ承継する形

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■ 設立の流れ（石川県の場合）

【1】事前相談・計画策定（約2〜3か月）

• 石川県健康福祉部医務課へ事前相談
• 設立趣意書・事業計画・財務計画を作成
• 会計・税理士・行政書士・金融機関と連携調整
• 建物・設備の所有関係・賃貸契約内容を確認

【2】定款作成・社員総会開催

• 定款を医療法・民法に準拠して作成
• 設立社員総会で定款承認・理事・監事選任
• 議事録・就任承諾書・誓約書を整備

【3】設立認可申請（春・秋の募集期間内）

• 提出先：石川県健康福祉部医務課
• 受付期間：年2回（例：4月・10月頃）
• 書類審査・補正を経て、認可決定（約2〜3か月）

【4】登記・開設届出

• 認可書受領後、2週間以内に法務局登記
• 医療機関開設者変更届、保健所・厚生局への届け出
• 保険医療機関指定・労務関係の手続きも同時進行

【5】法人としての医業開始

• 法人名義での契約・融資・経理処理が可能に
• 以後、毎年の決算書・事業報告書を県へ提出

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■ 提出書類一覧（石川県）

書類名	概要
設立認可申請書	代表理事（理事長予定者）が署名押印
定款	目的・社員資格・役員構成など法定記載事項をすべて明記
設立趣意書	設立目的・地域医療への貢献を明示
事業計画書	医療機関の運営内容・将来計画を具体的に記載
財産目録・出資明細書	土地・建物・設備など資産の評価額を明示
理事・監事の名簿・履歴書	資格・経歴・住所・印鑑を明記
医師免許証の写し	理事長予定者の資格証明として添付
設立社員総会議事録	定款承認・役員選任決議を記録
診療所平面図・登記事項証明書	不動産所有・賃貸関係を確認するため添付

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■ 石川県での審査傾向

石川県では、以下の観点から慎重な審査が行われます。

• 地域医療への貢献性・必要性
• 継続的な経営基盤の有無（資金・人員）
• 医療法に準拠した理事・監事構成
• 建物・設備の所有関係が明確か
• 既存診療所の譲渡手続きが適正に行われているか

また、医療機関の不動産所有やリース関係に関する書類は特に精査されます。
契約内容・登記関係を早期に整理しておくことが重要です。

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■ よくある補正・却下事例

• 出資財産の評価根拠が不十分（現物出資の裏付け不足）
• 定款の目的・役員条項に法的瑕疵
• 役員の兼任（理事と監事の重複）
• 議事録に日付・出席者記載漏れ
• 建物所有者と法人との契約関係が不明確

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■ 行政書士が関与するメリット

① 書類精度の向上と補正防止

医療法人認可は、書類1ページの誤記でも差戻し対象になります。
行政書士が法令形式に沿って作成・点検を行うことで、審査の停滞を防ぎます。

② 石川県庁との事前協議・質問対応

当事務所では、申請前に石川県健康福祉部との事前打合せを実施し、
認可見込み・スケジュール・補正想定事項を事前に整理します。

③ 他士業・金融機関との連携

医療法人設立には、税理士・司法書士・社会保険労務士・銀行との調整が不可欠。
当事務所は、専門チーム連携体制でトータルサポートを行います。

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■ 医療法人設立のスケジュール目安（石川県）

フェーズ	期間	内容
事前相談・準備	約2〜3か月	計画・財務資料整備
認可申請受付	春：4月頃／秋：10月頃	年2回の受付期間
審査期間	約2〜3か月	書類審査・補正対応
認可・登記	約1か月	認可書交付・登記完了
医療機関届出	約2週間	開設届・保険医療機関指定など

⏰ 計画から開設までの全体期間：約6〜8か月が目安

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■ 当事務所のサポート内容

行政書士高見裕樹事務所では、
石川県内での医療法人設立・認可申請を一括で支援しています。

サポートメニュー

• 定款・議事録・事業計画書・財産目録の作成
• 石川県庁・保健所との事前協議
• 他士業（税理士・司法書士・社労士）との連携調整
• 認可後の登記・届出支援
• 既存診療所の法人移行手続き（事業譲渡契約書作成等）

特徴

• 金沢市・白山市・野々市市など県内審査傾向を熟知
• 医療・福祉事業に強い行政書士
• 不動産・建物契約・設備リース関係まで対応可能
• 医療法人→介護事業参入までの長期サポート体制

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■ まとめ

医療法人設立は、**単なる法人登記ではなく「医療法に基づく行政認可」**です。
書類作成・財務調整・登記・保健所届出まで、専門家による支援が不可欠です。

地域に根差した医療の継続を実現するために、
行政書士が“設立準備の伴走者”としてサポートいたします。

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行政書士高見裕樹事務所
〒921-8147　石川県金沢市額谷3丁目2番地　和峰ビル1階北
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