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店舗がなくても届出が必要|無店舗型性風俗特殊営業届出の実務【石川県対応】

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“店舗がなくても許可が必要”

無店舗型性風俗特殊営業届出の実務
【無店舗型性風俗特殊営業 × デリヘル・出張サービス】


はじめに

「店舗を構えない“出張サービス”だから、届出はいらないと思っていた」
「個人でSNS集客をしてホテル派遣をしているけれど、法律上は大丈夫?」

──そんなご相談が、近年増えています。

実は、性風俗関連のサービスは**“店舗がなくても”**風営法の届出が必要です。
デリバリーヘルス(いわゆるデリヘル)や出張型マッサージ、レンタルルーム利用型などは、
「無店舗型性風俗特殊営業」に分類され、営業開始前に公安委員会への届出が義務づけられています。

この記事では、行政書士高見裕樹事務所が北陸三県で実際に対応している届出実務をもとに、
無店舗型営業の定義・届出手続・必要書類・令和7年法改正の動向までわかりやすく解説します。


1.無店舗型性風俗特殊営業とは

風営法(正式名称:「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」)では、
性的サービスを提供する業態を「性風俗関連特殊営業」として分類しています。

そのうち、店舗を持たずに出張などで行う業態を「無店舗型性風俗特殊営業」と呼びます。

✅ 無店舗型に該当する例

  • ホテル・レンタルルームへの派遣(デリヘル・ホテヘル)
  • 出張マッサージ・出張リラクゼーション
  • SNSやHPで受付を行い、客先でサービスを提供する形態

たとえ「個人事業」「派遣型」「SNSでの個別対応」であっても、
実態として性的サービスを提供していれば、届出の義務が発生します。


2.無店舗型営業の「営業所」とは

「店舗がない」と言っても、実際には**届出上の営業所(事務所)**を定める必要があります。

✅ 営業所の定義

  • 営業の拠点(受付・電話対応・管理者が常駐する場所)
  • 事務所・事務管理スペースなど
  • 一般住宅では不可(用途地域制限あり)

この「営業所」が警察署・公安委員会に届出され、営業許可番号が付与されます。
営業所以外での待機(従業員寮など)も届出が必要となる場合があり、
所在地を誤ると“無届出営業”とみなされるため注意が必要です。


3.営業開始までの流れ

無店舗型営業は「許可」ではなく「届出制」ですが、
内容は実質的に許可と同程度の審査を受けます。

【手続の流れ】

  1. 営業所の物件調査(用途地域・所有権確認)
  2. 営業所の契約・図面作成
  3. 管理者の選任(欠格要件の確認)
  4. 届出書類の作成・提出
  5. 警察による実地調査(営業所確認)
  6. 届出受理証の交付 → 営業開始

石川県内では提出先が営業所所在地を管轄する警察署生活安全課となります。
通常、届出から営業開始まで約2〜3週間を見込むのが一般的です。


4.必要書類一覧

届出時には、次のような書類を揃えます。

書類名内容
無店舗型性風俗特殊営業届出書正式な届出書(法定様式)
営業の方法を記載した書面サービス内容・受付方法・派遣範囲
営業所付近の見取図・平面図事務所の所在地・構造を明記
住民票・身分証代表者・管理者分
誓約書欠格要件に該当しない旨の確認書
管理者選任届管理者の経歴書とともに提出
賃貸借契約書または登記事項証明書営業所の使用権限を証明
写真営業所内部・外観・標識掲示の写真
従業者名簿勤務者全員の氏名・住所・生年月日・写真添付

これらのうち、図面や営業方法書は行政書士が作成・整備します。
誤記載や不足があると差し戻しとなり、営業開始が遅れるため注意が必要です。


5.管理者・従業者の条件

無店舗型営業には、管理者の選任義務があります。
管理者は以下の条件を満たす必要があります。

✅ 管理者の要件

  • 20歳以上
  • 過去5年以内に風営法違反などで処罰を受けていない
  • 常時営業所に勤務できること
  • 精神・身体に支障がないこと

また、従業者も「従業者名簿」を作成し、本人確認資料・写真を添付して3年間保存義務があります。
無届従業者を雇用すると、事業者だけでなく管理者も処罰の対象になるため、
従業者登録と名簿管理は極めて重要です。


6.営業範囲と広告の制限

無店舗型営業では、広告や営業エリアにも規制があります。

(1)営業エリア

  • 届出した都道府県内のみで営業可能
  • 県外への派遣は「他県での届出」が必要
     例:金沢市の届出で富山県内ホテルに派遣 → 違法

(2)広告規制

風営法施行規則により、
「わいせつ・過度な性的表現・青少年が閲覧できる場所での広告」は禁止されています。
SNSやWEBサイトの内容も対象であり、
実際に北陸でもTwitter広告・HP画像表現が指導を受けた事例があります。

行政書士は、届出と同時に適法な広告表示の監修も行います。


7.令和7年の風営法改正予定

2025年(令和7年)に予定されている風営法改正では、
無店舗型性風俗営業に関する届出・管理体制が強化される見込みです。

主な改正ポイント(案)としては:

  • 管理者の選任要件の厳格化(常勤要件の明確化)
  • 従業者登録の電子化(名簿管理のデジタル化)
  • SNS・ネット広告の監視強化

これにより、行政手続きはより煩雑になりますが、
逆に「適法な届出・管理をしている店舗(事務所)」は信頼を得やすくなります。


8.よくある誤解とトラブル例

誤解①:「個人なら届出不要」
→ 性的サービスを提供すれば、個人・法人を問わず届出が必要です。

誤解②:「自宅を事務所にすればいい」
→ 用途地域制限により、住宅地ではほぼ不可。

誤解③:「事務所を移転したけど届け出ていない」
→ 管轄警察署が変わる場合は再届出が必要。

誤解④:「従業者の写真を貼っていない」
→ 名簿不備として罰則対象。

こうした初歩的ミスでも、指導・営業停止のリスクがあります。
行政書士が事前に確認・補正を行うことで防止できます。


9.石川県・富山県・福井県の審査傾向

北陸三県では、いずれも公安委員会(生活安全課)が届出を受け付けていますが、
運用・審査の厳しさには違いがあります。

県名管轄備考
石川県石川県公安委員会(金沢中署・金沢西署など)営業所周辺調査が厳格。用途地域確認を重視。
富山県富山県公安委員会管理者要件と図面整合性に厳しい。
福井県福井県公安委員会小規模営業にもヒアリングあり。審査日数やや長め。

行政書士高見裕樹事務所では、
石川を中心に富山・福井でも出張対応しており、県境をまたぐ届出も一括で処理可能です。


10.行政書士に依頼するメリット

無店舗型営業の届出は、「書類さえ出せばいい」手続きではありません。
現地確認・用途地域・契約書内容まで含めた法令整合が求められます。

行政書士に依頼することで、次のようなメリットがあります。

  1. 用途地域・物件調査を含めた事前確認
  2. 書類・図面作成を正確かつスピーディーに対応
  3. 管理者・従業者の登録フォーマット提供
  4. 警察署・公安委員会との折衝を代理
  5. 秘密厳守での対応(匿名相談可)

特に「物件探し〜届出〜営業開始」までのスケジュールを一括管理できる点が強みです。


11.まとめ

無店舗型性風俗特殊営業(デリヘル・出張サービス)は、
**“店舗がなくても風営法の届出が必要”**な業種です。

届出の遅れや内容不備によって、営業停止・摘発のリスクが生じるため、
正確な知識と専門的サポートが欠かせません。

行政書士高見裕樹事務所では、
石川県・富山県・福井県を中心に、無店舗型営業の届出・変更・図面作成をすべて代行。
秘密厳守・迅速対応で、安心して営業開始できる体制を整えています。


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