
“この場所で営業できる?”|風俗営業許可と用途地域のチェックポイント
はじめに
「いい物件が見つかったから、さっそく契約して改装に入ろう!」
そんな風に意気込んでいた事業者様から、私たちの事務所によく寄せられる相談があります。
それは…
「契約した後で、この場所は用途地域の規制で風俗営業ができないと知った」
というケースです。
風俗営業許可の取得において、用途地域の確認は最初に必ず行うべき調査です。
なぜなら、用途地域によってはそもそも営業が認められないため、どんなに内装工事をしても、書類を整えても、申請自体が受理されないからです。
この記事では、風営許可と用途地域の関係、チェックすべき基準、落とし穴、そして行政書士に依頼することで得られる安心について詳しく解説します。
1. 用途地域とは?
「用途地域」とは、都市計画法に基づき、都市の秩序ある発展を目的に定められた“土地利用のルール”です。
住居系・商業系・工業系といった区分により、建てられる建物や営業できる業種が制限されています。
主な区分
- 住居系地域:第一種住居地域、第二種住居地域など。基本的に風俗営業は不可。
- 商業地域:風俗営業が認められやすい。
- 工業地域:原則として風俗営業は不可。
石川県(金沢市など)では、商業地域や近隣商業地域など限られたエリアでのみ風俗営業が認められます。
2. 風俗営業ができる用途地域とは?
風営法では、営業できる用途地域が細かく制限されています。
営業が可能な地域
- 商業地域
- 近隣商業地域
原則不可の地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 工業地域
つまり、**「繁華街でなければほぼ許可は下りない」**と考えた方が現実的です。
3. 学校・病院・児童施設からの距離制限
用途地域だけでなく、周辺施設との距離規制もあります。
代表的な規制例
- 学校(小中高、大学含む)から100m以内は不可
- 保育園・児童福祉施設から一定距離以内は不可
- 病院・図書館なども対象になるケースあり
この「距離制限」で申請が不可能になるケースも少なくありません。
4. よくある落とし穴
落とし穴①:契約後に用途地域制限が判明
テナント契約後に「ここは住居地域だから風俗営業はできません」と言われ、違約金を払って解約する羽目に。
落とし穴②:距離規制を見落とす
商業地域内であっても、小学校から100m以内にあれば許可は下りません。物件を決める前に必ず確認が必要です。
落とし穴③:グレーゾーンに巻き込まれる
「ここは用途地域的には大丈夫だが、周辺住民から強い反対が予想される」という場合。看板掲示の段階でトラブルになり、申請が頓挫することもあります。
5. 用途地域調査の手順
① 都市計画課で用途地域を確認
市役所の都市計画課で、対象地がどの用途地域に属しているかを調べます。
② 距離制限の確認
周辺に学校・病院・児童施設がないかを調査。距離は直線ではなく、通路距離で測る場合もあるため注意。
③ 建築指導課や警察署への事前相談
図面や用途地域の状況を持参し、事前に相談することで「この場所で風俗営業は可能か」を早めに把握できます。
6. 行政書士に依頼するメリット
① 契約前に調査できる
物件を契約する前に「ここで営業できるか」を調査し、リスクを回避。
② 役所・警察への確認を代行
都市計画課・建築指導課・警察署との調整を代理で行うため、依頼者は安心。
③ 契約トラブルを防ぐ
「風俗営業不可物件なのに契約してしまった」という事態を防ぎます。違約金・仲介手数料の無駄を回避できます。
7. 実際のサポート事例
事例A:契約直前で用途地域制限が判明
金沢市でテナント契約寸前だった依頼者。調査した結果、住居地域だったため風俗営業不可と判明。契約前に止められたため、数百万円の損失を防げた。
事例B:繁華街エリアでのスナック開業
都市計画課・警察署への事前相談を経て、問題なく営業可能と確認。スケジュール通り許可取得・開業できた。
まとめ
風俗営業許可は「用途地域」で決まるといっても過言ではありません。
- 商業地域・近隣商業地域でなければ不可
- 学校・病院・児童施設との距離制限あり
- 契約前に調査しなければ大損につながる
「この場所で営業できるか」を最初に確認することが、風俗営業成功の第一歩です。
行政書士高見裕樹事務所では、物件調査から許可申請までトータルでサポートしています。
「このテナントで営業できるのか調べてほしい」という段階からでもお気軽にご相談ください。
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風俗営業許可の用途地域調査・申請に関するご相談は「行政書士高見裕樹事務所」まで。
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