
財産目録の作成は自分でできる?行政書士に依頼するべき?|相続手続きの基礎と比較
はじめに:財産目録は「相続の設計図」
相続手続きの出発点は、**「財産がどれだけあるのかを正確に把握すること」**です。
これを一覧にまとめたものが「財産目録」。
財産目録がなければ、遺産分割協議書は作れず、銀行・証券会社・法務局でも手続きが進みません。
つまり、財産目録は 相続の設計図 です。
「自分で作れるのか?」「行政書士に依頼するとどう違うのか?」
この記事では、財産目録の作成を自分でやる場合と行政書士に依頼する場合の比較を徹底解説します。
1. 財産目録とは?
財産目録とは、被相続人(亡くなった方)の財産を一覧表にしたものです。
内容は大きく以下に分かれます。
- 預貯金(銀行口座、残高)
- 不動産(土地・建物、評価額)
- 株式・投資信託などの有価証券
- 自動車、貴金属などの動産
- 負債(借金、未払金、保証債務)
👉 相続財産を「漏れなく・正確に」リスト化することがポイントです。
2. 自分で作成する場合の流れ
- 預貯金を調べる
銀行に残高証明書を依頼。 - 不動産を調べる
固定資産評価証明書を取得。登記事項証明書も確認。 - 有価証券を調べる
証券会社から残高証明を取得。 - 負債を確認する
借入先やカード会社に残高照会。 - 一覧にまとめる
ExcelやWordで一覧表を作成。
メリット
- 費用が安い(証明書発行費用のみ)
- 自分のペースで作業できる
- 家族に知られずに作業できる
デメリット
- 各金融機関ごとに必要書類が異なる
- 不動産や証券の評価額を正確に出すのが難しい
- 負債を見落とすリスクがある
- 作った目録が形式不備で無効になる可能性
3. 行政書士に依頼する場合の流れ
- ヒアリングで財産の概要を確認
- 必要書類(通帳コピー、登記事項証明など)を預かり
- 行政書士が金融機関や法務局に問い合わせ
- 財産目録を正確に作成
- 相続関係説明図や遺産分割協議書にスムーズに連携
メリット
- 漏れなく・正確に作成できる
- 金融機関や役所とのやりとりを代行
- 相続人全員が納得しやすい形に仕上げられる
- 遺産分割協議書や法定相続情報との一体化が可能
デメリット
- 報酬がかかる(10〜20万円前後、案件内容による)
- プライバシーを専門家に共有する必要がある
4. 時間・コスト・リスクを比較
自分で作成する場合
- 費用:数千円〜数万円(証明書発行料)
- 時間:1〜3か月(複数機関とのやり取り)
- リスク:財産や負債の漏れ、形式不備
行政書士に依頼する場合
- 費用:10〜20万円前後
- 時間:数週間〜1か月程度
- リスク:ほぼゼロ。相続人間の争いを防ぎやすい
👉 相続人が多い場合、漏れや曖昧さがトラブルに直結するため、行政書士に依頼するメリットが大きいです。
5. 実際の体験談
ケース1:自分で作成して不備
相続人が自分で財産目録を作成したが、借金を記載していなかったため、後から判明して相続人同士が揉める結果に。協議書を作り直し、半年遅れに。
ケース2:行政書士に依頼して円満解決
行政書士が作成した財産目録は漏れがなく、全員が納得。遺産分割協議もスムーズに進み、相続登記や預貯金解約も短期間で完了した。
6. 石川県での地域特有の事情
- 不動産が複数筆に分かれているケースが多い(山林や農地を含む)
- 農地がある場合、農地転用や分筆登記が絡むため、財産目録の段階から要注意
- 古い家屋や未登記建物が含まれているケースもあり、調査の経験が重要
7. 結論:「家族の安心」を優先するなら依頼がおすすめ
- 財産が少なく、相続人が少数 → 自分で作成も可能
- 財産が複雑、不動産が多い、相続人が多数 → 行政書士に依頼すべき
財産目録は、ただの一覧表ではなく 「相続協議の土台」 です。
誤りや漏れがあると協議がやり直しになり、家族関係に大きな影響を与えることもあります。
まとめ
財産目録は自分でも作成できますが、正確性と信頼性を重視するなら行政書士に依頼するのが安心です。
石川県(金沢市)での相続は、地域性を理解した行政書士に依頼することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
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