
“銀行に持っていけるレベル”とは?|創業融資を通すための事業計画書作成術
はじめに|「熱意」だけではお金は借りられない
「いつか自分の店を持ちたい」「新しいビジネスを立ち上げたい」――。
創業を志す方にとって、最初のハードルとなるのが資金調達です。
特に、日本政策金融公庫や銀行から融資を受ける場合、提出が求められるのが 事業計画書。
ところが「何を書けばいいのかわからない」「自分の思いを文章にしたら十分だと思っていたが、銀行には通らなかった」という声を多く耳にします。
本記事では、融資審査を突破するために必要な「銀行に持っていけるレベル」の事業計画書について、作成のポイントや注意点を詳しく解説します。
銀行や日本政策金融公庫で求められる事業計画書の内容
● 創業計画書(日本政策金融公庫の例)
公庫が提示するフォーマットには、以下の内容が求められます。
- 創業の動機
- 事業の具体的な内容(商品・サービス・ターゲット顧客・販売方法)
- 取引見込み先や仕入先
- 代表者の経歴・スキル
- 資金計画(設備資金・運転資金の内訳)
- 売上・利益計画
- 借入の返済計画
● 銀行の場合
公庫よりもさらに厳格なチェックが行われることが多く、特に以下の点を重視します。
- 数字の根拠(売上予測が実現可能かどうか)
- 借入金の返済可能性(キャッシュフロー)
- 代表者の信用力(過去の勤務経験・自己資金・家族の支援体制)
- 事業継続性(競合との差別化・リスク対策)
売上予測や資金繰り計画の作り方
● 売上予測のポイント
- 具体的な根拠を示すこと
例:飲食店なら「客席数×回転数×平均単価」で算出 - 楽観的すぎる予測はマイナス評価
- 最低でも3年間分を記載し、成長の見通しを数字で示す
● 資金繰り計画のポイント
- 「利益」と「現金」は違う
- 借入金の返済スケジュールを織り込む
- 設備投資に偏らず、運転資金(仕入・人件費・家賃)を確保する
- 毎月のキャッシュフロー表を作成し、資金ショートを回避できる体制を示す
● よくある失敗例
- 「売上予測が根拠のない希望的観測」になっている
- 自己資金ゼロで全額借入を希望
- 経費を過小に見積もり、数か月で資金不足になる計画
銀行担当者が見るポイント
- 事業の実現可能性
ターゲット市場が現実的か、競合との差別化はあるか。 - 代表者の経験・スキル
過去の勤務経験や資格、業界人脈があるか。 - 返済能力
融資額に対して、返済できるだけの売上・利益が確保できるか。 - リスク対応
「売上が計画通りにいかない場合のシナリオ」まで用意されているか。
銀行担当者は「この人に貸しても大丈夫か」を数字とストーリーの両面から見極めます。
行政書士に依頼するメリット
● 第三者目線で「銀行が納得する形」に整理できる
自分の事業を自分で説明すると、どうしても熱意や想いが先行しがちです。
行政書士は第三者の立場から、銀行が求める「数字の裏付け」と「論理的な説明」に整理します。
● 法的手続きとの連携が可能
- 会社設立登記(提携司法書士)
- 許認可申請(飲食店営業許可、建設業許可、宅建業免許など)
- 物件選び・内装工事(ふちどり不動産・Kプランニングと連携)
事業計画書だけでなく、実際に事業を始めるための「ワンストップ支援」ができるのが大きな強みです。
● 実際の融資通過事例に基づいたアドバイス
- 飲食店開業:初年度から黒字転換できる現実的な数値を設定
- 建設業:入金と支払いのタイムラグを織り込んだ資金繰り計画
- 旅館業:開業前の予約見込みを裏付け資料として提出
よくある質問
Q1. 自己資金が少なくても融資は受けられますか?
👉 全額借入は難しいですが、自己資金が少なくても、計画の合理性と返済可能性が示せれば融資は通ります。
Q2. 事業計画書は自分で作るべきですか?
👉 自分で作成することも可能ですが、融資審査に通るレベルに仕上げるには専門的な知識が必要です。専門家にチェックを受けることで安心感が増します。
Q3. 銀行と公庫、どちらから借りた方がいいですか?
👉 創業初期は日本政策金融公庫からの借入が中心になりますが、並行して地元の信用金庫と関係を築いておくのも有効です。
まとめ|「通る」事業計画書を作るには
創業融資を受けるための事業計画書は、単なる夢や希望を書くだけでは不十分です。
- 数字に根拠を持たせること
- リスクに備えた資金繰り計画を示すこと
- 自己資金や経験を活かして「実現可能性」を証明すること
そして、これらを第三者が納得できる形にまとめることで、はじめて「銀行に持っていけるレベル」になります。
行政書士高見裕樹事務所では、事業計画書作成から融資サポート、許認可申請、物件探し・改装工事までワンストップで対応可能です。
創業融資を確実に通したい方は、ぜひご相談ください。
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